あん摩マッサージ指圧師の魅力と開業のポイント

あん摩マッサージ指圧師の魅力と開業のポイント

あん摩マッサージ指圧師は、国家資格を持つ手技療法の専門家で、治療院や病院、高齢者福祉施設などで活躍します。

 

しかし、資格取得の難易度や、開業に必要な資金や手続きに不安を感じる方も多いのではないでしょうか?

 

本記事では、あん摩マッサージ指圧師の魅力や収入、資格取得後のキャリアプランや独立開業のポイントについて詳しく解説します。

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この記事を書いた人
日本治療院支援協会編集部

当記事は、「一般社団法人日本治療院支援協会」の編集部が執筆をしています。これまで、セミナーやサービスを通じて3,000院以上の治療院を支援してきました。公式ブログでは、治療院の経営者向けに「治療院経営を成功させることができる秘訣」をお伝えします。

あん摩マッサージ指圧師とは

あん摩マッサージ指圧師は、手技を用いて筋肉や関節を治療する専門家です。具体的には、あん摩、マッサージ、指圧などの手技を駆使して、血行促進や筋肉の緊張緩和、痛みや疲労の軽減を図ります。

あん摩、マッサージ、指圧の違い

これらの手技療法は、身体を揉んだり押したりして筋肉をほぐし、血行を促進しますが、理論や手技の使い方に違いがあり、効果や解消できる身体の不調も異なります。

以下に、あん摩、マッサージ、指圧の起源や特徴、効果など詳細について解説します。

あん摩とは

古くから伝わる日本の伝統的な手技療法

・手のひらや指で圧をかけ、筋肉のこりをほぐします。

 

あん摩は日本の伝統的な手技療法で、紀元前の中国から伝わり、独自の発展を遂げました。手のひらや指を用いて、体の特定の部位に圧をかけたり、揉んだりすることで筋肉のこりや緊張をほぐし、血行を促進します。

 

あん摩の主な目的は、身体のバランスを整え、自然治癒力を高めることです。特に慢性的な肩こりや腰痛、神経痛などに効果的とされています。

 

技術は柔らかで穏やか、リラックス効果が高いのが特徴です。あん摩師は体全体の調和を重視し、施術する際には患者さんの状態を細かく観察しながら行います。

マッサージとは

西洋医学に基づく手技療法。

・手のひらや指、腕を使って筋肉を揉んだり、摩擦したりして血行を促進します。

 

マッサージは西洋医学に基づいた手技療法で、手や腕を使って筋肉を揉みほぐしたり、こねたりする技術です。

 

マッサージの目的は、血行を促進し、筋肉の緊張を解消することで、痛みや疲労を軽減することです。スポーツ後の筋肉のケアや、リラクゼーション目的で広く利用されています。

 

多くの種類があり、スウェーデン発祥のスウェディッシュマッサージや深部組織に働きかけるディープティシューマッサージなど、特定の目的に応じた技法が存在します。

 

施術は比較的強い圧を用いることが多く、深い筋肉層までアプローチするのが特徴です。リラクゼーション効果だけでなく、リハビリテーションの一環としても利用されます。

指圧とは

東洋医学に基づく手技療法。

・手のひらや指で特定のツボに圧を加え、体のバランスを整えます。

 

指圧は東洋医学に基づく手技療法で、指や手のひらを使って特定のツボに圧を加える技術です。経絡(けいらく)という体内のエネルギーの流れを調整し、体のバランスを整えることを目的としています。

 

指圧は体の自然治癒力を高めることを目指し、特にストレス解消や疲労回復に効果的です。圧の強さやリズムは患者さんの体調や症状に合わせて調整されるため、個々のニーズに応じた施術が可能です。

 

施術は通常、リラックスした状態で行われ、心身のリフレッシュ効果が期待されます。指圧師は経絡の知識を持ち、体のエネルギーの流れを感じながら施術を行います。

 

あん摩マッサージ指圧師の仕事内容

あん摩マッサージ指圧師の仕事は多岐にわたり、患者さんの体調や症状に応じた施術を行います。施術の前には、患者さんの身体の状態を詳細に把握するための問診や触診を行い、その結果に基づいて最適な手技を選択します。

 

施術後には、患者さんに対してセルフケアの方法や日常生活での注意点をアドバイスすることも重要な役割です。あん摩マッサージ指圧師は、病院やクリニック、リハビリテーション施設、個人の治療院など、さまざまな場で活躍しています。

スポーツマッサージ

スポーツマッサージは、運動を行う人々を対象に、筋肉の疲労回復やケガの予防を目的としたマッサージです。

 

スポーツ選手やアスリートは、激しい運動によって筋肉に負担がかかるため、定期的なケアが必要です。

 

スポーツマッサージは、筋肉の柔軟性を高め、血流を促進することで、筋肉の回復を助けます。また、筋肉の緊張を和らげることで、ケガのリスクを低減します。

 

さらに、試合やトレーニング前には、ウォーミングアップの一環として施術を行うことで、パフォーマンスの向上を図ります。

 

スポーツマッサージは、スポーツチームやフィットネスクラブ、個人トレーナーなど、さまざまな場で行われています。

健康保険を使った医療マッサージ

健康保険を利用した医療マッサージは、医師の指示に基づいて行われる治療法です。特に、慢性的な痛みや障害、リハビリテーションが必要な患者さんに対して適用されます。

 

医療マッサージは、筋肉や関節の機能改善を目的としており、医師と連携して患者さんの治療計画を立てます。施術には、あん摩や指圧、リハビリテーションの手技が含まれ、患者さんの症状や状態に応じて最適な方法が選ばれます。

 

健康保険を利用することで、患者さんは経済的な負担を軽減しながら、継続的な治療を受けることができます。医療マッサージは、病院やクリニック、リハビリテーション施設などで提供されます。

チーム医療での連携

チーム医療での連携は、あん摩マッサージ指圧師が他の医療専門職と協力して患者の治療を行うことを指します。これは、患者さんの健康を総合的にサポートするための重要なアプローチです。

 

例えば、医師、看護師、理学療法士、作業療法士などと連携し、それぞれの専門知識と技術を組み合わせて最適な治療を提供します。

 

あん摩マッサージ指圧師は、患者さんの筋肉や関節の状態を把握し、他の医療スタッフと情報を共有することで、効果的な治療計画を立てます。

 

チーム医療は、患者さんの早期回復やリハビリテーションの効果を高めるだけでなく、患者さんの生活の質を向上させることにもつながります。

あん摩マッサージ指圧師は国家資格

あん摩マッサージ指圧師は、国家試験に合格することで正式に認定される専門職です。この資格により信頼性と技術力が証明され、医療機関や福祉施設などでの就職が有利になります。

 

国家資格を取得するための準備として、専門学校での教育が不可欠です。以下に、あん摩マッサージ指圧師を目指せる学校や、試験の概要について解説していきます。

試験内容と受験資格

あん摩マッサージ指圧師になるためには、高校卒業後、文部科学大臣または厚生労働大臣の指定する学校・養成施設で3年以上勉強し、国家試験に合格する必要があります。

 

試験は年1回、2月下旬に実施され、筆記試験と実技試験から構成されています。

 

筆記試験では、解剖学や生理学、解剖学、病理学概論や法律に関する知識などが問われます。実技試験では、実際の施術技術が評価されます。

 

2024年現在、あん摩マッサージ指圧師を養成する専門学校は全国に20数校あり、晴眼者と視覚障害者の入学が可能です。

 

学校によっては、昼間コースと夜間コースがあり、働きながら学ぶことも可能です。

 

視覚障害者の場合、特別支援学校中等部を卒業後、高等部本科を経て受験資格を取得するルートや、高等部卒業後に専攻科を修了するルートがあります。

 

2023年の国家試験では、1,296人の受験者のうち1,148人が合格しました。

 

合格率は88.6%と高水準ですが、受験資格で専門課程の修了が必須のため、試験に挑むまでの時間と努力が求められます。

あん摩マッサージ指圧師を目指すための学校と奨学金制度

あん摩マッサージ指圧師を目指す専門学校では、働きながら資格取得を目指すプログラムや、経済的な負担を軽減するための奨学金制度などがあり、学びやすい環境が整っています。以下に、詳細を紹介します。

働きながら目指せる夜間学校

仕事をしながらあん摩マッサージ指圧師を目指す場合、夜間学校が非常に便利です。

 

夜間学校は、昼間働いている社会人のために設計されたプログラムで、授業は夕方から夜にかけて行われます。これにより、仕事と学業を両立させながら資格取得を目指すことが可能です。

 

夜間学校の学生の多くは、転職や開業を志す社会人で、幅広い年齢の方が共に学んでいます。忙しい3年間となりますが、同じ環境で学ぶ仲間は強力な人脈となるでしょう。

 

また、多くの夜間学校では、卒業後の開業や就職を見据え、即戦力となるように実践的な授業が充実しています。夜間学校だからといって、昼間に開講されている授業内容と何ら遜色ありません。

公的奨学金制度と教育訓練給付制度

あん摩マッサージ指圧師を目指す学生には、公的な奨学金制度や教育訓練給付制度が利用可能です。奨学金制度は、学費の一部を支援するもので、返済が不要なものや卒業後に返済が必要なものがあります。

 

参考:日本学生支援機構

https://www.jasso.go.jp/

参考:東京都私学財団>東京都育英資金貸付事業

https://www.shigaku-tokyo.or.jp/pa_ikuei/index.html

 

教育訓練給付制度は、厚生労働省が提供するもので、一定の条件を満たせば学費の一部が給付されます。

 

この制度を活用することで、経済的な負担を軽減しながら学ぶことができます。制度の詳細については下記リンク先をご確認ください。

 

参考:厚生労働省>教育訓練給付制度

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/kyouiku.html

医療有資格者の学費減免制度

すでに医療に関連する資格を持っている場合、入学金の免除や学費の減免制度が適用されることがあります。

 

この制度は、あん摩マッサージ指圧師の資格を追加で取得する際に学費の一部が免除されるもので、さらなる専門知識や技術の向上を促すものです。

 

医療有資格者の定義は学校により異なりますが、医師、薬剤師、看護師、理学療法士、作業療法士、柔道整復師など、身体に関する資格が幅広く指定されています。

 

また、スポーツトレーナーやインストラクター、美容関係の職に従事している方、関連する民間資格の所持者や学校を卒業した方、元または現役プロスポーツ選手、オリンピック強化指定選手など、知識や経験のある方を対象とした制度を設けている学校もあります。

 

既に何らかの資格やキャリアをお持ちの方は、志望校の制度を確認しましょう。

あん摩マッサージ指圧師資格は通信教育では取得できない

あん摩マッサージ指圧師の国家資格は、専門学校や養成施設での対面授業と実技指導が不可欠であり、通信教育では取得できません。

 

以下では通信教育で取得可能な、あん摩マッサージ指圧師の業務内容に類似する資格を紹介します。これらの資格は、あん摩マッサージ指圧師とは異なりますが、健康やリラクゼーションの分野で有用なスキルを提供します。

 

自分のキャリアプランや興味に合わせて、最適な資格を選ぶことが重要です。

通信教育で取得できるあん摩マッサージ指圧師に似た資格

整体師

整体師は、身体の歪みやバランスを整える施術を行う専門家です。整体師は骨格や筋肉の構造に関する理論を学び、実際の施術では指や手を使って筋肉や関節を調整します。

 

整体施術は、腰痛や肩こり、姿勢の改善を目的とすることが多く、患者さんの身体のバランスを整えるために行われます。

リラクゼーションセラピスト

リラクゼーションセラピストは、リラックスを目的としたマッサージやセラピーを提供する専門家です。

 

手技を用いてストレスの軽減や心身のリラクゼーションを目指し、オイルマッサージやホットストーンセラピーなどを行います。

 

リラクゼーションセラピストの施術は、主にリラクゼーションサロンやスパで提供され、心地よい空間で行われることが特徴です。

アロマセラピスト

アロマセラピストは、エッセンシャルオイルを使った施術を行う専門家です。

 

アロマセラピーの施術では、香りの効果を利用して心身のリラクゼーションや健康促進を図ります。アロマオイルを使ったマッサージやディフューザーによる香りの提供を通じて、患者さんのストレスを軽減し、リフレッシュ効果をもたらします。

リフレクソロジスト

リフレクソロジストは、足裏や手のツボを刺激することで全身の健康を促進する専門家です。

 

リフレクソロジーの施術では、足の裏や手のひらを刺激して血行やリンパの流れ、老廃物の排出を促進し、体全体を健康に導きます。これにより、身体のバランスを調整し、高いリラックス効果が期待できます。

 

リフレクソロジーは、健康施設やリラクゼーションサロンで広く行われています。

あん摩マッサージ指圧師の給料や年収

就業者統計データによると、あん摩マッサージ指圧師の年収は全国平均で459.3万円です。

 

あん摩マッサージ指圧師の給料や年収は、勤務先や経験年数によって異なりますが、一般的に初任給は約20万円前後からスタートし、経験を積むとともに増加します。

 

中堅レベルのあん摩マッサージ指圧師の年収は約350万円から500万円程度とされています。独立開業を目指す場合は、収入が大きく変動する可能性があり、成功すればさらに高い収入を得ることができます。

 

参考:厚生労働省職業情報提供サイトjobtag

https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/172

あん摩マッサージ指圧師の将来性

高齢化社会の進展に伴い、リハビリや介護予防の重要性が増しています。また、健康志向の高まりから、リラクゼーションや健康増進を目的とした施術の需要も増加しています。

 

これにより、あん摩マッサージ指圧師の活躍の場は広がり続けており、安定した職業としての地位を築いています。

 

以下に紹介する勤務先は、それぞれ異なる特性があります。どのような分野で活躍したいのか、将来像を明確にし、あん摩マッサージ指圧師の専門性を深めていきましょう。

あん摩マッサージ指圧師の勤務先

治療院

整骨院や整体院などの治療院は、あん摩マッサージ指圧師が最も多く働く場所の一つです。

 

患者さんの体調改善や痛みの緩和を目指し、個別の施術計画に基づいてマッサージや指圧を行います。治療院では、患者さんとの信頼関係が重要であり、定期的に通う患者さんが多いことが特徴です。

病院

病院では、リハビリテーションや疼痛管理の一環として、あん摩マッサージ指圧師が活躍します。医師の指示の下で、患者さんの回復を支援する施術を行います。特に、手術後のリハビリや慢性的な痛みを抱える患者さんに対するケアが求められます。

高齢者福祉施設

高齢者福祉施設では、入居者の健康維持や生活の質の向上を目指して、あん摩マッサージ指圧師が施術を行います。高齢者にとって、リラクゼーションや血行促進は重要であり、定期的なケアが求められます。

スポーツトレーナー

スポーツトレーナーとして働くあん摩マッサージ指圧師は、アスリートのパフォーマンス向上や怪我の予防、リカバリーをサポートします。スポーツチームや個人のアスリートと契約し、トレーニング前後のケアを担当します。

美容サロン・マッサージ・リラクゼーション

美容サロンやリラクゼーション施設でも、あん摩マッサージ指圧師の技術が求められます。ストレス解消や美容効果を目的とした施術を行い、顧客の満足度向上に貢献します。

あん摩マッサージ指圧師教員

あん摩マッサージ指圧師教員は、専門学校や養成施設で次世代の施術者を育成します。自身の経験と知識を基に、理論と実技の両面から学生を指導し、質の高い教育を提供します。

 

あん摩マッサージ指圧師教員になるためには、あん摩マッサージ指圧師国家資格を取得後、厚生労働大臣の指定を受けた教員養成機関で2年以上学ぶ、もしくは国家資格取得後5年以上の実務経験を有した後、厚生労働大臣の指定する講習会を受講する必要があります。

 

教員資格取得後は養成施設へ勤務することがほとんどですが、治療院へ勤務または開業し、教育担当者や外部講師を担うこともあります。

あん摩マッサージ指圧師の独立開業

あん摩マッサージ指圧師の独立開業は、自由度が高く、自分のペースで働ける魅力もあります。以下に開業のメリットと、必要な資金や手続きについて詳しく解説します。

あん摩マッサージ指圧師が独立するメリット

退職年齢の制限なく活躍できる

治療院では、年齢を問わずに活躍することができます。

 

治療院開業を目指す人々の年齢層は幅広く、多様なバックグラウンドを持つ人々がこの職に就いています。

 

定年の概念がなく、健康で顧客がいる限り、長く働き続けることが可能です。これは、高齢者でも収入を得ながら社会に貢献できる大きな魅力と言えるでしょう。

方法により収益性の向上が期待できる

治療院経営の収益性は、経営者のスタイルや運営の知識に大きく左右されます。

 

個人での経営や従業員を雇用しての経営、さらには分院展開など、選択した方法によって年収は大きく変動します。

 

適切なマーケティング戦略と経営計画を立てることで、収益性の向上を実現できます。特に、分院展開やスタッフ教育に成功すれば、年収数千万円を超える可能性もあります。

充実感ややりがいにつながる

治療院での仕事は、充実感とやりがいをもたらします。

 

患者さんの不調を和らげ、直接的な感謝を受けることで、自らの技術による社会への貢献を深く実感できます。

 

特に、地域住民との密接な関わりを通じて、地域社会の信頼される一員としての充実感を感じることができるでしょう。

 

さらに、スポーツ選手のパフォーマンス向上に寄与したときの達成感は、言葉では表せないほど大きなものです。

独立開業に必要な資金について

あん摩マッサージ指圧師が独立開業するには、開業の形態によって必要な資金が異なります。以下では、自宅をホームサロンとして開業する場合、テナントを借りて開業する場合、訪問マッサージなど出張専門として開業する場合について説明します。

自宅をホームサロンとして開業する場合

自宅をホームサロンとして開業する場合、内装や設備にかかる費用が主な資金となります。

 

改築や設備の新設には、1平方メートルあたり10万円~15万円程度が目安です。たとえば、10平方メートルのスペースを改築する場合、約100万円~150万円がかかると見込まれます。

 

自宅を利用することで賃料を抑えられますが、生活空間とは別にスペースを用意することが求められます。

テナントを借りて開業する場合

テナントを借りる場合、初期費用として保証金、礼金、前家賃などが必要です。これらの費用はテナントの立地や広さによって異なるため、開業する地域の家賃相場を確認しましょう。

 

たとえば、家賃10万円のテナントを借りる場合、最低でも家賃半年~1年分程度(60万円~120万円)の初期費用を見込んでおきましょう。また、内装工事や設備費用も考慮する必要があります。

訪問マッサージなど出張専門として開業する場合

訪問マッサージとして開業する場合、店舗を持たないため初期費用は比較的低く抑えられます。

 

ただし、出張施術業務を行うには、あらかじめ保健所に出張施術業務開始届を提出する必要があります。この届出には、資格免許証の写しや本人確認書類などが必要です。

 

また、開業時以外にも事業内容の休止、廃止、再開など、必要な手続きは地域により異なりますので、必ず管轄する地域の情報を確認してください。

あん摩マッサージ指圧師の開業に必要な届出

開業届

あん摩マッサージ指圧師として開業する際には、税務署に開業届を提出しなければなりません。開業届は、事業開始から1カ月以内に提出する必要があります。これにより、事業の正式な開始が認められます。

施術所開設届

施術所を開設する場合、各自治体の保健所に施術所開設届を提出する必要があります。届出には、平面図や施術者の免許証の写しなどが必要です。施術所の構造や設備は、衛生基準を満たしていることが求められます。

出張施術業務開始届

訪問マッサージを行う場合、出張施術業務開始届を保健所に提出します。この届出には、出張施術業務開始届の他、資格免許証の写しや本人確認書類が必要です。出張施術業務は、実施する地域ごとに届出が必要な場合があります。

届出事項の変更手続き

開業後に住所変更や業務内容などの変更があった場合、届出事項の変更手続きを行う必要があります。変更には添付書類の提出が必要であったり、正確な事業情報を保健所や税務署に届け出ることが求められます。

まとめ

今回の記事では、あん摩マッサージ指圧師についてご紹介しました。

 

あん摩マッサージ指圧師は、国家資格を持つ手技療法の専門家で、治療院や病院、高齢者福祉施設などで活躍します。

 

独立開業する場合には、自宅サロン、テナント、訪問マッサージなどの選択肢があり、どのような開業形態を選ぶかによって、初期費用や必要な届出なども異なります。

 

給料や年収は勤務先や経験により異なりますが、あん摩マッサージ指圧師の平均年収は約459.3万円です。

 

資格取得には対面授業と実技指導が不可欠で、あん摩マッサージ指圧師国家資格は、通信教育での取得はできませんが、関連する他の民間資格については通信教育で取得可能です。

 

自分のキャリアプランや興味に合わせて、最適な開業形態や資格取得を目指しましょう。

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この記事を書いた人
日本治療院支援協会編集部

当記事は、「一般社団法人日本治療院支援協会」の編集部が執筆をしています。これまで、セミナーやサービスを通じて3,000院以上の治療院を支援してきました。公式ブログでは、治療院の経営者向けに「治療院経営を成功させることができる秘訣」をお伝えします。